関節や筋肉や内臓など、身体の複雑な話をできるだけ易しい言葉で話すように、心がけている。
例えば、幼かった自分の子ども達へ自律神経の仕組みを説明する時はこんな風に伝えていた。
「わたし達の体の中にはコビトさんが住んでいて、わたし達が寝ている間も一日中ずっと働いてくれているの」
「朝、太陽が出たら目が覚めるボタンを押してくれるし、夜に月が出てきたら眠くなるボタンを押してくれる。風が吹いて寒くなってきたら毛穴を閉じるボタンを押してくれるし、暑くなってきたら毛穴を開くボタンを押してくれる。ご飯を食べたら栄養に変えるためにお腹を動かすボタンを押してくれるんだよ」
「だからアイスを食べ過ぎてお腹が冷たくなったら、コビトさんは寒くて動けなくなっちゃうのよ」と、こんな風に。
もう子ども達はある程度大きくなってコビトさんがいない事はわかっているはずだけど、今だに身体の調子がよくないと、「コビトさん元気ない」と報告してくれる。
子ども達がむずかしい医学用語を理解するようになっても、やっぱり自律神経の働きは「”コビトさん”のおかげで」と話すのが一番ピッタリくる気がしている。
筋肉も血管も血液もリンパ液もはっきりと目に見えるもので出来ているけれど、それらを動かす自律神経は目では捉えにくい力で働いているからだ。
目には見えないけれど、確実に存在する力。
こういう力がわたし達を生かしている。
全てのバランスを保ってくれている。
目には見えない ”コビトさん” 今日もありがとうございます。
都出